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混迷の漂流国家ニッポン。政治の理想を追求すべく"新党ひとり"をバーチャル立党。それが『未来党(The Next Generation's Party)』。

夢はでっかく、宇宙太陽光発電! [政治]

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日本、フランスで原発事故が起きて、
世界的に「脱原発」といううねりが醸成されつつあるようですが、
冷静に考えると、短期的には原子力エネルギーは必要だということが分かると思うのです。

いまは原発推進派か、脱原発派か、
と白か黒かという感じで、何か中世の魔女狩りのような様相を呈している気がします。

しかし、ほんとうの意味で「推進」しているのは、ごくごく一部の方で、
大多数の方々は「容認」という言葉が妥当なのではないかと個人的に感じています。

震災、原発事故直後ですから、仕方がないことですし、むしろそうした議論が起こるのは、
ごくごく自然なことで、健全なことだと言えます。

しかしながら、少し極端に傾きつつあるような気がしてならないのです。
つまり、文明やテクノロジーを否定する方へ議論がすり変わってきつつあるように感じています。

そもそも、
文明というものは、人類が自然を克服する過程で進化してきたものです。

日本でもそうですが、文明というものは大河に沿って発達するケースが多いのです。
エジプト文明でもたびたびナイル川の氾濫に悩まされてきたはずです。
では、その氾濫対策で治水工事をすることを以て、自然破壊と見なすでしょうか?
もしかしたら、当時の保守的な学者や知識人は反対したかも知れませんね。

震災後、花見の時期に都内の公園で桜のライトアップをせず、
「夜桜中止」となったことについて、お天気キャスターの石原良純氏は、
「そもそも、夜桜なんて見る必要がない。江戸時代とか昔はライトアップなんてされていなかった。」
というような主旨の発言をしていたと記憶しておりますが、
毎年、彼が夜桜をバックにお天気中継をして、「実に綺麗ですね~」という発言をしていたのは、
一体なんだったのか(笑)。

また、これはかなり前から議論があることですが、
季節感が希薄になってきたことについて、
「温室で野菜や果物を作るから季節感がなくなる。やめてしまえばいい」
という意見があり、震災後のテレビでコメンテーターの一人がまさにこの発言をしていたのを、
見てしまいました。

では、寒い時期以外は、イチゴが乗ったショートケーキや、タルトが食べられなくても文句言わないでくださいね。

先ほども文明の根源について少し触れましたが、
自然を克服し、より快適に、より便利に暮らせる社会を目指し続けたからこそ、
文明の発展があった
わけです。

「太陽が沈んだ後も明るいところで本が読みたい」
「真夏に冷たいものを食べたり飲んだりしてみたい」
「足腰が強くないけれど、各地を旅して周りたい」
という欲求が昔の人にはあったはずです。
それが進化・発展の出発点にもなるのです。

もし、そうした快適さ、便利さを否定なさるのであれば、
電気もガスも水道も、車も電化製品もかなぐり捨てて、縄文時代、弥生時代へ帰りなさい、
と文明否定論者に申し上げたい。

いや、火を使うと二酸化炭素が発生して、地球温暖化が促進されるそうですから、
火も使ってはいけません(笑)。

文字通り、野生動物と同じレベルの魅惑的な楽園生活が待ってますよ?
そこまでする覚悟があって初めて文明を否定できるのです。
上辺だけの感傷的な発言を公共の電波で撒き散らすのは辞めて頂きたい。

ついでに申しますと、
かつての左翼運動家の方々は、行き場をなくして、
最近では環境問題に熱心に取り組んでいらっしゃいます。
これは世界的にも言えることで、グリーンピースやシーシェパードを見ればよくわかります。

左翼のトレンドはズバリ「環境」なのです。
これがどうも彼らの間ではクールなことのようです(苦笑)。

まあ、それはそれとしましても、
エネルギーというのは、文明のコアの部分であり、
決して手放してはいけないもの
です。

いずれにしても、エネルギーの分散化というのは、将来を見据えた国策として、
積極的に取り組まねばなりません。


日本領海内の海底ガス田、油田の探査、研究も然りですし、
水素エンジンとか、太陽光もそうでしょう。

まだ記憶に新しいとは思いますが、ソフトバンクの孫正義氏が、
メガソーラー発電計画をぶち上げ、会社の定款に電気事業を加えたとか加えないとか。

私は孫正義という人間を尊敬していますが、この太陽光発電構想には疑問符です。
まず、発電効率の問題があり、蓄電が難しい以上、太陽が沈む夜間の時間帯がネックです。
ですから、ビジネスモデルとして成功するかどうかは難しいと言わざるを得ません。

太陽光発電に関しては、個人的には、以前から
宇宙太陽光発電が次世代エネルギーのエースになり得ると思っていましたし、
ことあるごとにそうしたことを友人、知人に語ってもきました。

宇宙太陽光発電とは、
文字通り、太陽光発電を宇宙で行う、というものですが、
宇宙太陽光発電のメリットとしては、昼夜の区別なく、天候にも大きく左右されることなく、
24時間、安定して発電可能というところです。

確かに、想定されるデメリットや懸念事項もなくはないのですが、
原子力もダメ、CO2排出するのもダメ、
ということを前提に考えると、現状の技術の発展形である、
この宇宙太陽光発電を本格的に研究、開発した方が良いと思っていました。

安価で安全なエネルギーを手にいれれば、
バカ高い化石燃料を産油国のご機嫌を伺いつつ購入させて頂く必要も減ります。

EV(電気自動車)を普及させてしまえば、原油価格の高騰に頭を悩ます必要もなく、
通勤やドライブに出かけることができるのです。

ソフトバンクの電気事業参入について、世間ではいろいろ言われていますが、
孫正義氏が電気事業に参入を目指した目的というのは、
私個人としては、インターネットのインフラを手に入れることだと推察しております。

現在、インターネットというのはADSLにしても、光ファイバーにしても、
大部分がNTT(あるいは前身の電電公社)の資産を活用して、提供されています。
これについては、各通信事業者が活用するために、インフラのレンタル料金をNTTに支払っているわけです。
この点が何度も孫正義氏が総務省、あるいはNTTにケンカを吹っかけた所以なのです。

そして、現在各家庭まで有線で提供されているインターネットは、
その殆どがワイヤレスで提供される時代になるはずです。
それもごく近い将来、必ずそうなると確信しております。

Wi-Fiを中心とした無線方式での提供が主流になるかも知れませんが、
もう一方で、既存の電力線を使っての有線インターネット通信というのも模索されています。

読んで字のごとく、全国各地に張り巡らされた送電網を、通信網にしてしまうというものです。
この技術の確立・普及により、光ファイバーがなかなか敷設されない地域であっても、
高速インターネットが可能になるという大きなメリットがあります。

これは、すでに小規模においては、PLCとして実現されており、家庭内LANを組む際に、
従来の有線LAN、無線LANに加え、第三の方式として提供されています。
我が家もこのPLCモデムを導入して、快適にネットライフを送っています。

こうした背景を知っていると、孫正義氏が電気事業に乗り出したとしても、
「??」と首を傾げないで、むしろ「なるほど!」と思えます。
決して信条がブレたのではなく、あくまでも電力網という次世代の通信インフラを手中に収める、
という彼の覇道の一環に過ぎないのだと喝破できます。

ちなみに、将来的には家庭内の電力供給もワイヤレス化される時代が到来します。
子供や孫の時代あたりにあると、コンセントだとか、電気のコードとか言っても通じなくなるかも知れません。
「不便な時代だったんだね」と一笑に付されるかも知れません。

また、宇宙太陽光発電には、ある隠されたメリットがあります。
それは、宇宙にある発電設備の角度を、ちょこっとだけ変えてあげると、
途端にマイクロ波兵器に早変わりします。

中国、ロシア、そして北朝鮮、と核保有国に囲まれている日本にとっては、
核兵器を保有しなくても核抑止力を手にできる好機でもあります。

こんな話を出すと、途端にきな臭くなりますが、
文明の利器というものは、何でも所有者・使用者の意識次第で武器になってしまうのです。
ダイナマイトや核エネルギーもそうですし、身近なところでは、
カッターナイフや包丁という便利な道具ですら、殺人事件の凶器となりえます。

新しい技術に対して、デメリットや環境、人体への影響というものをよくよく研究するのは良いですが、
それがために新しい可能性を潰してしまってはならないとも思います。

ご存知の方も多いかも知れませんが、孫正義氏は明治維新の立役者である、
坂本龍馬を尊敬してやまない人で、アメリカに留学したのも龍馬の生き方に共鳴したからです。

さらに、現在のソフトバンクグループのロゴであるは、
龍馬の海援隊の旗印をモチーフ、というかそのまんまなのです(笑)。

なので、孫氏がメガソーラー発電を提唱した記事を見た時は、
天国にいるであろう、坂本龍馬ならどう言うかな、と思わず考えてしまいました。
龍馬ならば、↓のように言うかも知れません。

孫さん、ゆうちゅうことがこんまいぜよ。
太陽光発電は確かに、えいけれども、
どうせならもっと大きゅう構えんといかんちや。

これからの時代は宇宙ぜよ、宇宙。
それなら、太陽光発電も宇宙でやったらえいがぜよ。

それに、もし日本を脅す国があったら、
「これでズドンぜよ!」
と言い返したら、それで終わりやき。



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蛇足ですが・・・
「龍馬伝」のイケメン龍馬もいいですが、
個人的には、「JIN」の内野扮する龍馬の方が好きでした。


■参考記事
宇宙太陽光発電は「遠くない夢」

土佐弁コンバータ「よさこい竜馬」


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千年都市を築け!~未来党の東北復興ビジョン [政治]

震災後のエントリーで、「民主党政権下では復興は無理」と述べました。
やはりというべきか、いまだにビジョンを描ききれていないように見受けます。

もっとも、私が把握しきれていないだけかも知れません。
もしかしたら、素晴らしい復興計画が出来上がっているかも知れません。

というのも、最近テレビで野田総理や民主党の政治家の先生方が映ると、
すぐさまチャンネルを変えるか、電源OFFしてしまうのです。

しばらくこうした事が続いているので、これはどうしたことだろうか、
と先日考えていて、ひとつの結論に至りました。

どうやら、私は民主党拒絶症候群に陥ってしまったようです。
しかも、かなりの末期症状かも知れません(笑)。

それはさておき・・・
なぜ私が民主党では復興は無理と述べたかという理由から説明したいと思います。

まず「復興」というものをどう定義するかによって、進むべきベクトルが異なります。
震災前の状態にできるだけ戻すように努力すること、
つまり、「原状回復」することを以て復興とするのか、
それとも、逆境をバネにして、多少の災害が起きたとしても、
最低限の被害で食い止められる堅牢な都市を築くのか。

言い換えるならば、見据えている時間軸の長さの差とも言えます。

被災された方たちの生活をもとに戻すことだけに主眼を置くのか、
被災された方たちの子々孫々の代まで守ることを視野に入れるのか。

どうも今の政治家の先生方は前者の色合いが強い気がしてなりません。
私が「復興」に対して思い描くのは、後者なのです。

ですから、目先の人気取りしか考えられない民主党では、
未来の世代まで遺す防災都市を築く発想は出てこないだろう、
と踏んだわけなのです。

さらに・・・財務省の下僕である民主党は、
復興増税、というもっともらしい言葉で増税を仕掛けてきています。

建前上の理屈としては、
復興の費用は現世代で負うべきであり、子孫に負担させるべきではない
という考え方があるようですね。

私はこの考え方がまったく理解できません。
ナンセンスとしか言いようがありません。

もし、子々孫々の代までの生命と財産まで守るという発想があったとしたなら、
子孫は堅牢な都市国家をレガシー(遺産)として相続するわけですから、
当然それに応じた負担を負うのは当たり前の話だと思うのです。

恐らくは、現在ただいま被災された方の対応しか視野にないから、
負担は現世代のみで負うべきだ、などというバカげた発想になるのだと思わざるを得ません。

増税について付け加えるとするならば、
国の借金が膨れあがっているから、財政健全化のために増税やむなし、
という論理がまかり通っています。

果たして本当にそうでしょうか。
私はこの考え方には大きく2つの欠陥、もしくは嘘があると考えています。

1つは、消費税を増税すれば、1%で○○兆円税収が増える・・・という理屈です。
確かに机上ではそうかも知れません。

しかしながら、過去に消費税増税を2回(0%→3%→5%)行いましたが、
いずれも、導入直後は税収が増えましたが、その後大幅な税収減になっています。
まずこの点の検証が殆どと言っていいほどなされていません。
結果的に消費を落ち込ませ、経済を衰退させたに過ぎない状態なのです。

もう1つは、
「借金、借金と言うが、では資産はどれだけあるのかい?」
という見方がすっぽりと抜け落ちているのです。

企業にお勤めで、経営者、財務担当者、あるいは自分や取引先の会社の業績に対して、
シビアにチェックされている方ならば常識の範疇であろう、「貸借対照表」の考え方に鑑みて、
借入金だけをクローズアップして、資産について語らないのは、ナンセンスですし、
アンフェアな考え方だろうと思うのです。

まあ、収支バランスも当然ありますが、借金の額でレッテルを貼られるとするならば、
企業はたとえば工場を作るとか、最新式の機械を導入するなどという資産投資ができなくなります。

根底に「借金=悪」という考え方があるようですが、
企業でも、個人でも無借金経営・生活をしている人は少ないと思うのです。

今の増税派の理屈を個人レベルで例えるとするならば、
月収30万円のサラリーマンが、5000万円のマイホームや300万円の新車を買うのにローンを
それぞれ組んだとして、購入したことによる資産の発生や、マイホームや車を購入したことによる、
副次的な効果も一切考慮されずに、
「あなたは収入に対してこれだけ多額な借金を背負った悲惨な人間である」
と言われているに等しいと思えるのです。

ですから、増税派が根拠にしている財務バランス的な考え方は、
確かに間違ってはいないものの、重要な観点がすっぽりと抜け落ちいてる、
もしくは意図的にカムフラージュされている、ということを知って頂きたいと思います。

経済が冷え込んでいる中で増税して、本当に健全な経済状態に戻るかどうか。
消費を落ち込ませ、ますます経済が低迷し、失業率が跳ね上がることになりはしないか。
よくよく正直な議論が必要です。

さて、話が若干逸れましたが、
私が東北復興ビジョンの青写真として、現段階で考えていることをお伝えしておこうと思います。

まずは、スローガンとして、
世界の歴史に残るような千年都市を築く
ということを挙げたいと思います。

千年都市と聞いて、あまりイメージできないならば、
例えば京都や奈良を思い浮かべてみると良いでしょう。

私は仕事で4年ほど関西にいたことがあり、頻繁に京都や奈良を回っていましたので、
常に歴史を肌で感じていました。

飛鳥時代や平安時代の街並みがすべてそっくりと残っているわけではありませんが、
先人たちの遺して下さったレガシー(遺産)の恩恵を被っていると思います。
ですから、決して夢物語ではないのです。

外国で言えば、中国の万里の長城やピラミッドなどはその典型かも知れません。

次に、簡単ながら、東北復興の骨子について述べておきたいと思います。
あくまで現段階の見解ですので、時間とともに修正・追加はありえる点はご容赦ください。

①災害に強い都市を建設する
・山間部などの高地を開発し、海抜が低いところと、高いところと個々人の好みで選択できるようにする。
・東北の臨海部に第二東北道を建設し、いざという時には防潮堤として機能するギミックを付加。
・県庁を空母や巨大客船を改造した施設に移行し、いざという時は海上から災害対策・救助活動を行う。
・建物には、住居、ビルの区別なく防水型の地下シェルターの設置を推奨(補助金など)する。
・公民館は津波を考慮した高さの多層構造のコンクリート建築とし、屋上にはヘリポートを完備。

②東北を日本経済の復興・繁栄のダイナモとする

・経済特区を設け、時限的でも良いので、法人税率を引き下げて企業誘致。
・東北エリアにおいて、大規模な雇用をした企業に対しては、税制面などでの優遇措置を取る。
・仙台空港をハブ化し、港湾もハブ化する。
・仙台オリンピック招致を目指す。
・リニア計画を前倒しして、第二東北道と並行して建設。
・北海道~青森(津軽海峡)間に橋、または海底トンネルを建設し、車、リニアが通れるようにして、
北海道・東北の広範囲での経済活動を活性化させる。
・仙台周辺にカジノを建設し、観光の目玉とする。


これでも、まだまだ千年都市には程遠いとは思いますが、こうしたビジョンを国内外に向けて発信し、
増税によるのではなく、政府系のファンドでも立ち上げて、投資を呼び込んで復興財源に充ててみて、
それでも足りなければ、国債も発行し、そこで初めて増税を検討してみては如何かと考えます。

というか、
増税するなら民主党の公約通り、
解散して国民に信を問え。
震災を口実にして増税を仕掛けるのは卑怯者のすることなり。


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引越しをして得られたもの [その他]

先日のエントリーで最近引越ししたばかりだということをお話しました。

私の父は転勤が多かったため、子供の頃から引越しには慣れており、
私自身、社会人になってからだけでも、福岡→宮崎→大阪→東京→埼玉、
と転々とジプシー人生を謳歌しておりました(笑)。

しかし、今回の引っ越しでは、ある点が大きく異なりました。
今までは、今持っているモノをできるだけ次の新居へ持って行こう、
というのが当たり前の考え方でした。

今回は、
「使わないモノ、要らない(と思えるモノ)はこの際、ビシバシ捨てよう」
と思い立ちました。

私は知らなかったのですが、こういう考え方を断捨離というそうです。
嫁さんに教えてもらいました。

決して引越し先の新居、つまり現在の住まいが狭いわけではありません。
むしろ、やや広くなるほどです。

私にこの「断捨離」を決意させたのは、母の部屋でした。
身内の恥の部分なのであれなのですが、実は、母の部屋は、
ワイドショーなどでたまに出てくる、いわゆるゴミ屋敷というものでした。

母と私と嫁さんの3人で何年も同じマンションで暮らしながら、
自分の部屋を一切見せようとしなかった母。

その理由は、母が脳梗塞で倒れた直後に足を踏み入れて知ることになりました。
初めて見たその光景に圧倒され、一瞬脳梗塞云々ということを忘れたほどです。

ヘビースモーカーだったため、純白の壁紙は真っ茶色に変色していました。
そして、部屋のいたるところに散乱するタバコの吸殻と灰。
それが床といわずテーブルといわず大量にありました。

そして、使用後の食器が山のように積まれており、さらに大量のペットボトルや缶、瓶。
寝るスペースがあったのか、と思うほどのゴミの山でした。
使いかけのライターも30個ほどありましたし、よくこれで火事にならなかったものだ、
と逆に感心してしまいました。

母は倒れるまで、通いで家政婦の仕事をしていました。
他人の家を掃除し、食事の用意をする、という内容です。

他人の家は掃除しても、自分の部屋はゴミ屋敷(部屋)。
物凄い矛盾です。

まあ、あまり書くと単なる悪口にしかならないので、この辺で止めておきますが、
どう贔屓目に見ても、母の性格、精神が普通ではないことは10年ほど前から気づいていました。
まざまざとその回答を見せつけられたわけです。

ただ、時にヒステリックに、時に自己中心的に、他者を顧みずに生きてきた末路がこういう姿だということに、
ショックを受けたと同時に哀しくなってしまったのを覚えています。

以前、何かの本で読んだことがあるのですが、
その人の部屋を見れば、その人がどういうパーソナリティであるかが大体わかる、
という内容がありました。

それに当てはめてみると、やはりゴミ部屋で何年も暮らせる、
というのは到底普通の精神状態でないことは明らかだと思います。

数ヶ月かけて、徐々にキレイにしていきました。
一人でこの部屋に入るとすぐに心が折れてしまうため、
嫁さんと2人で作業しました。

ゴミの量はハンパなく、ペットボトルだけでも、
ゴミ袋10袋以上はありました。

しかし、見えなかった床が見え始め、ゴミがだんだん減っていくにつれ、
不思議と心まで軽くなっていく感覚がありました。

そして、引越しを決意したと同時に、
自分たちのものもバンバン捨て始めました。
すると、やはりモノを捨てるたびに、心がとても澄んでいく感覚がありました。

「いったいこの感覚はなんなのだろう」
と考えた時に、不意にとある仏教説話を思い出しました。

ご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、
釈迦弟子の一人である「周利槃特(しゅりはんどく)」の逸話です。

この人は元々頭が悪く、物覚えも良くなかったそうで、
他の弟子たちから「釈迦教団に相応しくない」というレッテルを貼られていたそうです。

ある時に釈尊が周利槃特に対して、
『周利槃特よ、ちょっと来なさい。
おまえは難しい説法はさっぱり分からないようだから、
1つだけ教えてあげよう。

ここに箒があるから、この箒を持って庭を掃きなさい。
落ち葉を掃いたり、ごみを掃いたりしなさい。

そのときに、
「塵を除かん。垢を除かん」
とくり返し言いながらね箒で掃いていきなさい。』

とアドバイスをしたそうです。

周利槃特は真面目にその行を積み重ねるうちに、
「ああ、人間も同じなんだ。
心の中にある塵や垢を除くことが大事なんだ」

と悟ったそうです。

まあ、私もあまり頭が良くない部類ですので、
この周利槃特には妙に親近感を覚えます(笑)。

この説話は、いわゆる「反省行」のことを表しているのだと思いますが、
現代的な言葉で言い換えると、「心のメンテナンス」ということなのだと思います。
日本神道的には「禊」という概念がそれに当たるかも知れませんね。

心の中というのは、眼に見えないので、なかなか把握が難しいのですが、
自分の部屋の状態を一つのバロメーターにすると良いかも知れません。

これが、今回引っ越しを通して得られた教訓の1つだと自分なりに思っています。
もし、このエントリーを読んでギクリとした方は、まずは断捨離から始めてみては如何でしょう?

1つだけ「断捨離」で気になったことと言えば、
モノに執着しない生活と聞けば聞こえはいいのですが、
行き過ぎてしまうと、厭世的な方向へシフトしてしまう可能性もあるので、
その辺はバランス感覚が必要かも知れないな、と感じたことが懸念事項です。

ちなみに、前述の周利槃特ですが、
なんと天才バカボンに出てくるレレレのおじさんは、
周利槃特がモデルになっている
、という説もあるようです。

信じるか信じないかは、あなた次第(笑)。
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引越しました [その他]

・・・と書くと、ブログの引越しと思いがちですが、
実は、リアルに引越ししました。

と言っても、同市内での転居で、
以前のマンションから6キロほど離れた場所への引越しです。

ものすごく久しぶりのエントリーですが、
8月は転職、引越し、母親の退院・・・とイベントが目白押しで、
正直、精神的にも物理的にもブログを書くどころではありませんでした。
そこで、少し近況報告をさせて頂こうと思います。

まあ、この間に、菅直人亡国内閣がやっと終了したわけですが、
とはいえ、野田増税内閣がスタートして、まだまだ民主党妄想政権が続くわけですね。

それはさておき、私が引越しを思い立ったのには、
大きくは2つの理由に依ります。

1つ目は、経済的理由。
前のマンションに比べて駐車場と併せて、現在の住まいは
月額にして約35000円も安くなります。
これは年間に換算すると、相当な額になります。

2つ目は、母親の健康状態の兼ね合い。
以前にも当ブログで何度か書いたことがありますが、
私の母は昨年6月に脳梗塞で倒れ、一時かなり危険な状態でした。

その後、治療やリハビリによって、かなりの回復を見せたものの、
右半身麻痺と失語症、そして記憶障害という、やや重い障害が残りました。
加えて、心臓系にもダメージがあり、最近CTやMRIでの精密検査も行いました。

以前のマンションは3階建ての3階で、もちろんエレベーターがないため、
一時帰宅時の階段の登り降りの負担は相当なものでした。

今後、介護サービスを受けるにあたっても、
階段がない住居の方が良いだろうとの判断もあり、
最終的に引越しを決断しました。

引越しを決断してから、物件探し、契約、引越しまで、
およそ2ケ月という、かなり慌ただしいものでした。
経済的にも相当無理しています。

しかし、どうしても引越しをしなければならないような、
アラートが私の心の中で響いていたので、今までの経験上、
このような時は、こうしたインスピレーションに従った方が良いだろう、
と思ったわけです。

ただ、気がかりだったのは、今まで入院していた最寄りの病院まで、
退院後に通院するにしても、かなり遠くなってしまうことでした。

そんな折、知人にたまたまボヤいてみたところ、
引越し先と目と鼻の先にある病院に勤務されているドクターを知っているとのお話が!
そのドクターは、私もお名前を存じている有名な方でした。

まず相談する機会を設けて下さり、その場で母のことをいろいろとアドバイスをして頂きました。
さらに退院後の通院に関しては、病状的にそのドクターが勤務されている病院で
通院が可能だろう、というお話でした。

元の病院には事情を説明し、紹介状を書いて頂いて、先日無事に新しい病院で
諸手続きと検査を行いました。

天の計らいに、ただただ感謝するばかりです。

付け加えると、今まで入院していた最寄りの病院では、
なんと嫁さんの叔父さんが院長を務めている病院だったのです。

脳梗塞で倒れ、重度な後遺症が残る、というと、
本人にとってはもちろん、家族にとっても最悪な事態に思えますが、
行く先々で、偶然で片付けるにしてはあまりにも恵まれた状況に、
人の世の縁の不可思議さを感じざるを得ません。

これからも辛く、苦しいことはたくさんあるかも知れませんが、
乗り越えられない試練はない、ということを信じて力強く生きていこうと思っています。

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