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混迷の漂流国家ニッポン。政治の理想を追求すべく"新党ひとり"をバーチャル立党。それが『未来党(The Next Generation's Party)』。

バベルの塔の試練を超えて [政治]

人間が想像できることは、人間が必ず実現できる
ジュール・ベルヌ

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昨日のエントリーで、日本の英語教育について触れました。
もちろん、教育方法を改善して英語やその他の外国語を操れるようになる、ということが大切なことだとは思うのですが、それとは別の道があると思うのです。

それは、発明によって克服するという道です。
国民的マンガの「ドラえもん」で登場する「ほんやくコンニャク」というものをご存知でしょうか?
これは、未来からやって来たドラえもんが四次元ポケットから取り出す秘密道具のひとつで、見た目はこんにゃくなのですが、これを食べるとただちに多言語を喋れるようになるという夢のような道具なのです。
これがあれば外国語など速攻解決です。
まぁ、受験生にとっては、「暗記パン」のほうが良いのかもしれませんが(笑)。

これは何もドラえもんの世界だけではなく、SFではわりとポピュラーな道具というか考え方でもあるのです。スタートレックでも、万能翻訳機のようなものが登場します。スタートレックにおいては、
「22世紀末頃から万能翻訳機が使われはじめ、徐々に言語の障壁がなくなってくると、地球は恒久的平和を実現できるようになった。」
という設定があります。

つまり言語の違いが、民族・文化相互理解の大きな障壁となっている、という考え方ですね。
これは、旧約聖書の「バベルの塔」から流れ出ている考え方だと推察されます。


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バベルの塔

かつて人間は、皆一つの同じ言葉を使い、同じように話していた。彼らは東方に移動し、南メソポタミア地方のシンアルの地に平野を見つけて、そこに住みついた。彼らは石の代わりにレンガを、しっくいの代わりにアスファルトを用いることができるようになった。

彼らは言った。
「さあ、天まで届く塔のある町を建て、有名になろう。そして、全地に散らされることのないようにしよう」

こうして人々は、天まで届く、高くて大きな塔の建設に着手した。だが、このような人間の企てを神が見過ごすはずがなかった。神は下ってきて、人間が建てた塔のあるこの町を見て言った。
「彼らは一つの民で、皆一つの言葉を話しているからこのようなことをしはじめたのだ。これでは、彼らが何を企てても妨げられない。ただちに彼らの言葉を混乱させ、互いの言葉が聞き分けられぬようにしてしまおう。」

この神の決断によって、人々は同じ言葉で話せず、相互に意思疎通を図ることができなくなってしまった。言語による人々の統制も不可能になった。その結果、人類は全地に散っていかざるを得なくなった。

こうして人々は、この町の建設をやめたという。 塔の建設を企て、神の怒りを買ったこの町は、バベルと呼ばれた。神がそこで言葉を混乱(バラル)させ、またそこから人々を全地に散らしたからである。 この物語は、バベルの塔を建てようとした人間のおごりに対して、神が審判を下した結果であり、世界中に多くの言葉が存在することの理由として、しばしば語られている。

(『図説 聖書の世界』pp. 36 - 38 月本昭男・山野貴彦・山吉智久著 学研)


この神話が事実かどうかということは別にして、やはり言語の違いというのは、人類間の意思疎通において大きな障壁となっていることは間違いないと思います。

正直、神様も面倒なことをしてくれたものだと思う反面、私たち人類に対する乗り越えるべき宿題、課題のひとつとして与えてくださっているのだ、という考え方もできます。人間は課題がないと怠けてしまいがちです。

つまり、目の前にある困難は、人間が創造性を発揮し、文明を進化・向上させていくために用意された永遠の宿題のようなものなのだと思うことが大切なのだと思います。

そして、万能翻訳機が発明されるのは、そう遠い将来のことではないと私は思っています。
先日、テレビでその原型のようなものが既に出来上がっているのを見ました。
あとは、認識・翻訳精度アップと小型化をひたすら目指していけば、今世紀中には商品化されるかも知れません。

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発明、という言葉で私の頭にはある一人の人物が思い浮かびます。
それは、ソフトバンク社長の孫正義氏です。
彼はアメリカ留学中に効率的にお金を稼ぐために「発明で稼ぐ」ということを思いつき、毎日ひとつずつ発明することを自身に課したそうです。しかし、さすがの彼にしても毎日の発明は困難を極め、挫折しかかったそうですが、そこで彼は発明のプロセスを発明することを考え出しました。

孫正義氏が考え出した、発明のパターンは次の3つです。
①問題解決方法
必要は発明の母。何か不都合な問題が起きた時、人はより快適・便利にするための方法を考え出す。
②逆転の発想
これまであったものを、たとえば丸いものなら四角くする。大きいものから小さくする。このように何でも逆にしてみる。
③組み合わせ方式
カセットとラジオを組み合わせれば、ラジカセ。オルゴールと時計を組み合わせると目覚まし時計。いままであるものに違ったものを組み合わせると、いままでなかったものになる。

この発明のプロセスを明確にすることで、彼は一年間に250もの発明アイデアを生み出したそうです。そして、彼はその中から「音声付き電子翻訳機」を実現するためにプロジェクトチームを作り、日本の企業に売り込みました。松下電器をはじめ、殆どの企業からは門前払い同様の扱いだったそうですが、シャープだけは理解を示し、契約にこぎつけました。そして、彼のアイデアは後にシャープから世界で初めてのポータブル翻訳機「IQ3000」として売りだされ、この初めてのビジネスで孫正義氏は1億数千万円を手にしました。
これがのちのソフトバンクを起業するための成功体験となったようです。

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このように、才能ある方々が情熱を持って挑んでくだされば、万能翻訳機もあと一歩のところまで来ているのではないか、という予感がひしひしとしています。

さらに、もっと文明が進めば、知識や言語を脳内に直接インストールしたり、人体に埋め込まれた装置に、必要な言語のチップをセットすれば、その瞬間からいままで喋ることができなかった言語をペラペラと操れるようになる時代もやってくると思います。

万能翻訳ということは、たとえ相手が宇宙人であっても、ペットのわんちゃんであっても意思疎通ができる時代が到来するということでもあります。相互理解を妨げる要因はひとつでも少ない方が良いのです。

「人間が想像できることは、人間が必ず実現できる」というベルヌの言葉は、私は永遠の真理であると信じています。


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